うつ病の再発を防ぐには
こんばんは。
今の僕は,うつ病については,ほぼ症状は無い状態です。
だからといって,手放しで万歳というわけにはいきません。
その理由は簡単です。
原因を退治していないからです。
僕の経験が多分に混じりますが,抑うつや不眠といったうつ病に典型的な症状は,薬でかなり改善可能です。
でも,それが最終目標ではないはずです。
うつ病を冷静に考えたことのある方は,もうお気づきでしょうが,
うつ病は何らかの原因に基づいた結果でしかないのです。
その原因は様々です。
すごくざっくり言うとストレスも原因の1つです。
でも,何がストレスかを正確に知ることは,結構難しいことです。
- 上司がミスばかり指摘する
- 同僚が先に昇進した
- 人に嫌われていないか気になる
- 妻の機嫌が悪い
- 明日のプレゼンを思うと不安と緊張で落ち着かない
- 胃の調子が悪いので病気じゃないかと気になる
挙げていけばきりがありません。
次は,正確に知ることができたとして,それに対処する術はあるでしょうか?
中には時が解決するものもあるでしょう。
しかし,ストレスは待ったなしで降ってきます。
その都度迅速に対処しなければ,ストレスはあっという間に許容量を超え,うつ病に至るわけです。
休職してストレスは減った。
薬で体調も良くなってきた。
もう大丈夫だ! と思うかもしれません。
が,大丈夫なわけないですよね。
ストレスの原因は分かっていますか?
それに対処できるようになっていますか?
この両方にYesといえなければ,再発は間違いないでしょう。
あと,ストレスっていうのは,必ずしも心の問題だけではないのです。
僕が恐らくそうであるように,体の器質的異常がストレスを引き起こしていることもあるようです。
低血糖症がその1つです。
詳細は割愛しますが,低血糖症になっていると血糖値が乱高下し,これに伴って精神状態が悪化します。イライラしやすかったり,思考が混乱したり,ひどい場合には昏迷することもあるようです。日本人の食生活は低血糖症になりやすいようです。だから,例えば,普段からイライラしている人は,性格ではなくて,実は低血糖症の可能性だってあるのです。それに気づいていないだけです。
あと,非常に残念なのは,精神科医の間で低血糖症の認知度が低いことです。
低血糖症は内分泌科の範疇になるので,関心が無いというか,知る機会が無いのかもしれませんが,是非,精神科医もその可能性を考えてくれるくらいして欲しいものです。
繰り返しになりますが,うつ病は結果でしかないのです。
その原因の治療が本当に重要なことです。
そして,その原因を追及できるのは本人しかいないのです。
医師はストレスの対処法や低血糖症の可能性など,自分の範疇以外のことは教えてくれません。
うつ病の再発を防ぐには,自分で粘り強く原因を突き止め,対処する以外にないと思います。