笑顔を作るから嬉しくなる
僕は何でも道具から入る方である。
手書きがしたければペンに凝る。
パソコンで物書きをしたければキーボードに凝る。
好きな道具だと使っていて楽しいものだ。
昔に比べると費用の桁が減ったせいか,妻もそれほど気にしていないようだ。
最近だと好みのブックカバーを購入した。
せいぜい500円程度である。
ちなみに道具に凝るのは,心理学でいう一種の行動療法である。
ビシッと決まったスーツに身を纏うと,気持ちも引き締まる。
晴れ着を纏うと,気持ちも晴れやかになる。
この論理である。
行動療法で有名なのは「笑顔」だろう。
嬉しいから笑顔になるのではなく,笑顔を作るから嬉しい気持ちになる。
というわけである。
もちろん,嬉しいときには自然と笑顔になるものだ。
でも,意図的に笑顔を作ることで気分を変えることも可能ということだ。
と,偉そうなことを言っておきながら,僕は笑顔の行動療法をなかなか実践できない。自分の気持ちに嘘をついているようで抵抗があるのだ。
でも,怒りのような強い感情の時には効果を発揮しづらいが,なんとなく沈み込んでいるような時には気持ちが上向くのを確かに感じる。
コツさえつかめば,笑顔の行動療法は結構いけるセラピーかもしれない。
もっと練習が必要だ。