なかなか治らないが,得るものもある
休職して1年にもなるが,なかなか全快にならない。
何もする気が起きない,何にも興味がわかない,食欲が無い,寝てばかり,といった苦しい時期は最初の2〜3ヶ月で終わった。
でも,その後は右肩上がりに調子が良くなるでもなく,中程度の調子が延々と続いている。
今の自覚症状は以下のとおり。
- 動悸(ほぼ毎日)
- 頭痛(週に2〜3回)
- 胃弱(食欲はあるが,食べてもすぐにもたれる)
中でも動悸は一番つらい。
動悸がきっかけで,頭痛などの肉体的症状が引き起こされ,精神的にも落ち込みがちになるからだ。
動悸自体は,もう10年ほど前から自覚している。
特に,会社でのプレゼンやスピーチは最悪だった。
激しい動悸に加え,足はガクガク,声も震え,手にはびっしょりの汗。
医師に社交性不安障害と診断され,治療を試みたこともあるが結局治らず。
基本的なところは今も治ってない。
結局は自律神経が不安定なのだ。
そして,不安定になる原因は「心」にあるのだと思う。
心は個性なので人それぞれでいいと思うが,現代社会はそんなに寛容ではない。
人は生まれた時は心理的に「無」だが,長い家庭生活や学校生活を経るうちに,人生には限られたレールしか存在しないと考えるようになる。
そのレールに乗ることが,唯一の正しい考えであるかのように,何の疑いもなくそのレールを目指す。
レールを走っている途中,何らかの障害にぶつかり脱線しそうになった時,初めてレールから外れることの恐怖を知る。
それはとてつもない恐怖である。
なぜなら,当人はそのレール以外の人生の歩み方を知らないからだ。
急に人生がお先真っ暗に感じる。
僕自身,まさにそんな状態だった。
でも,今はこんな経験を出来たことを幸運に思っている。
レールから外れてみないと・・・
- 気づかないことがある
- 感じないことがある
- 考えないことがある
- 見えないことがある からだ。
レールから外れることは,有名な格言の
「過去と他人は変えられない」「未来と自分は変えられる」
これを身を持って学ぶことができるいい機会だ。
レールから外れたことによって学んだことを未来に活かすことこそ,レールから外れた意味がある。
現代社会は生きにくい社会であることは間違いないと思う。
でも,自分を変えることで,なんとかうまくやり過ごすことも可能だと感じている。
自分を変えることは短時間ではできないが,何らかのきっかけを得ることで徐々に変わっていけるものだと思う。
僕の場合そのきっかけは,うつ病になり,心理カウンセリングや心理学に出会ったことである。
そして今は,それらを活かして人の役に立ちたいと思っている。
これこそが,今の僕の原動力である。
人は,自分の役割を見つけると,前向きに頑張れるものだと思う。
まだ,動悸はするし落ち込みがちな日もあるけど,気持ちは後ろを向いていない。
未来の自分の役割を見つめ続けている。
だから,症状もあるし休職中とはいえ,今は先のことを楽しみに感じながら日々を過ごしている。